2009年11月文献案内

2009年11月文献案内
FND48_49CortinariusIbero2.jpg
1.“新紹介”
Grupo Ibero-insular de Cortinariologos (GIC) (edit.) (2009)
「Cortinarius Ibero-insulares-2, Fngi Non Delineati 48・49」
(イベリア半島のフウセンタケ属第2巻)
 Edizioni Candusso
価格7,180円(税込み) 納期2週間以内(在庫) 
スペイン語。17.0x24.0cm。248ページ。うち原色写真106ページ。本文中に走査電顕写真多数。ペーパーバック。
 イベリア半島に分布するフウセンタケ属を網羅する原色図鑑シリーズの第2巻。この第2巻はCortinarius alpicolaほか合計50種を、第1巻同様、胞子の走査電顕写真、生態原色写真、胞子や組織の光学顕微鏡写真など多数の図版を付け詳細に解説する。スペイン語はとっつきにくいが、本書の半分以上を占める図版が理解を助ける。検討標本はすべて番号をつけられ各地の標本庫に保存されている。分類はフランスのBidaudほかのAtlas des Cortinariusに従う。 Atlas des CortinariusIl Genere Cortinarius in ItaliaやCortinarius Flora Photographicaなどの先行するフウセンタケ属図鑑に比べての本書の特徴は図が豊富なことだろうか。本巻で新種Cortinarius xanthosarxと新変種C. olidus var. roseophyllusが記載された。
既刊在庫:
1-2.“2007年10月文献案内で紹介”「Cortinarius Ibero-insulares-1, Fngi Non Delineati Pars 41・42」(イベリア半島のフウセンタケ属第1巻)(2007) 
価格7,650円(税込み) 納期2週間以内(小部数在庫)

FND50Indice1  FND50Indice2.jpg
2.“新紹介” 
「Indice Pars 1-49, Fngi Non Delineati 50」 
(第1集から第49集までの索引、製本用表紙つき) 

Edizioni Candusso 
価格2,620円(税込み) 納期2週間以内(在庫) 
 44ページにおよぶ第1集から第49集までの掲載種の属名と種名の索引。これにプラスして第41集からこの第50集索引巻までを1冊に製本できる表紙が付く。
既刊在庫:
2-2.「Indice Pars 1 – 19, Fngi Non Delineati 20」(第1集から第19集までの索引、製本用表紙つき)
価格2,310円(税込み、送料別) 納期2週間以内(在庫) 
2-3.「Indice Pars 1-29, Fngi Non Delineati 30」 (第1集から第29集までの索引、製本用表紙つき) 価格2,500(税込み、送料別) 納期2週間以内(少部数在庫) 
2-4.「Indice Pars 1-39, Fngi Non Delineati 40」」 (第1集から第39集までの索引、製本用表紙つき) 価格2,570円(税込み、送料別) 納期2週間以内(少部数在庫) 

PlantSystematics.jpg  Plant_Systematics2.jpg
3.“新紹介”
Judd, Walter et Al. (2008)
「Plant Systematics, A Phylogenetic Approach, Third Edition」
(植物体系学、系統学的アプローチ、第3版)
 Sinar Associates, Inc.
価格11,780円(税込み) 納期2週間以内(小部数在庫) 
英語。22.3x28.6cm。15+611ページ。本文中に図・線画多数。ハードカバー。3千1百以上の原色写真を収めた“Photo Gallery of Vascular Plants”(顕花植物写真ギャラリー)のCD-ROMが付く。
 植物の遺伝子分析は菌類よりも先行している。その進展により、植物の分類体系は大きく変わった。本書はその最新の成果を反映した植物系統分類学のテキスト。菌類よりも進んだ植物の系統分類の世界をのぞいてみるのも興味深く、かつ参考になる。本書には3千以上の植物の原色写真を収めたCDが付属する(Mac、Windowsどちらでも動く)。
目次:
第1章The Science of Plant Systematics(植物体系学の科学),
第2章Methods and Principle of Biological Systematics(生物体系学の方法と原則)、
第3章Classification and System in Flowering Plants: Historical Background(顕花植物の分類と体系:歴史的背景)、
第4章Taxonomic Evidence(分類学的証拠)、
第5章Molecular Sytematics(分子体系学)、
第6章The Evolution of Plant Diversity(植物多様性の進化)、
第7章An Overview of Green Plant Phylogeny(概説:緑色植物の系統)、
第8章Lycophytes, Ferns, and Gymnosperms(ヒカゲノカズラ類、シダ類、裸子植物)、
第9章Phylogenetic Relationships of Angiosperms(被子植物の系統関係)、
付録1: Botanical Nomenclature(植物命名規約)、
付録2: Specimen Preparation and Identification(標本の調整と同定)
関連文献:
Heywood, V.H., R.K. Brummitt, A. Culham & O. Seberg (2007)
Flowering Plant Families of the World (世界の顕花植物の諸科)

Kew Publishing
価格7,540円(税込み、送料別。090624価格変更) 納期2週間以内(在庫、ただし小部数)
英語。24.0x31.9cm。424ページ。原色図版本文中に多数。ハードカバー。
顕花植物の最新の情報を網羅する科別の原色総合事典。

余談: 本書の付録1: Botanical Nomenclature(植物命名規約)に「Pronunciation of Scientific Names」(学名の発音)という項目がある。
 これによると、大部分の北米の植物学者と園芸家は(ラテン語の素養がないので)ラテン語の学名を伝統的な英語の発音に従い発音するそうだ。それでも著者たちは、ラテン語の綴りによっては英語にはない発音があるので、正しく発音するよう多くの例をあげ促している(先頭のcn, gn,mn, ptの無声化、c, chの発音、その他)。
 ヨーロッパの研究者の多くは学名をローマ時代に教養あるローマ人が話したであろうラテン語の発音で発音するそうだ。ラテンアメリカの研究者もヨーロッパ人と同様、ローマ人が話したであろうラテン語の発音で発音するそうだ。
 学会の発表で日本の研究者が学名を英語風に発音しているのを聞くことがある。しかし、ラテン語に素養のない北米の研究者を真似るのではなく、ヨーロッパやラテンアメリカの研究者のようにローマ人が話したであろうラテン語の発音で発音すべきではなかろうか。
 ちなみに本書の4人の著者たちはいずれもフロリダ大学、メーン大学、ミズーリ大学、エール大学など米国の大学に籍を置く研究者。米国の研究者でさえそういうのだから、英語を母語としない日本の研究者が学名を英語風に発音するのはいかがなものか。
参考:「きのこ学名読み方の例示」埼玉きのこ研究会

Ramaria_of_Pachofic_Northwestern.jpg
4.“再掲、2009年8月文献案内で紹介”
Exeter, Ronald L., Lorelei Norvell & Efren Cazares (2006)
「Ramaria of the Pacific Northwestern United States」 
(米国北西部太平洋側のホウキタケ属)

アメリカ内務省国土管理局サレム地域局  
価格5,340円(税込み、送料別) 納期2週間以内(在庫)
英語。21.6x29.9cm。157ページ。原色写真多数。ペーパーバック。
 米国の北西部太平洋側の諸州に分布するホウキタケ属85種・変種・品種を多数の原色写真・検索表を付け詳細に解説。遺伝子分析に基づく系統関係も最新の情報を考慮。付録に同定に役立つ資料を満載。本書により新種Ramaria rasilisporoidesが記載された。
関連文献:2009年8月文献案内(1)参照
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