2005年5月文献案内

2005年5月に発表したもの。
2005年分は目次スペース節約のため2007年2月のブログに集約。
Boletes_de_Catalunya23s.jpg
1.“新紹介”
Societat Catalana de Micologica (edit.) (2004)
「Bolets de Catalunya Vol. 23」
 
(スペイン、カタロニア地方のきのこ第23巻)
(他に第18巻から第22巻まで在庫あり)
価格5,620円(税込み、送料別)
(きわめて美しいカラー写真で名高いきのこ写真集。きのこ好きな方にお勧め)

17x22cm。表面がラミネートされたカラー写真50枚がセットになった写真集。そのカラー写真の群を抜いたすばらしさには定評がある。図版は一枚づつばらばら。表に原色写真、裏面に解説文が標準スペイン語とカタロニア語(会の本拠があるバルセロナ地方で使用)の2言語で書かれている。

毎年、年末にカタロニア菌学会が出版。イベリア半島に発生する全菌類を網羅しようと営々として出版を続行中。今回で23回目の出版。合計1,150枚、1,150種をカバーする。多くはかさのあるきのこだが、背着性の菌類や盤菌類、さらには不完全菌もある。この巻の注目きのこは、外見がジャガイモタケそっくりのOctaviania asterosperma、コケから顔を出しているTulostoma brumale、ノウタケの仲間のCalvatia excipuliformis(セイタカノウタケ?)、砂地性のOmphalina obscurata、ハンノキ属に菌根をつくるAlnicola melinoides、青いカサが美しいMycena epipterygia var. atroviscosaなど。

Edible_Mycorrhizal_Mushrooms_and_their_cultivations.jpg
2.“新紹介”
Hall, I., Wang Y., E. Danell & A. Zambonelli (2002)
「Edible mycorrhizal mushrooms and their cultivation」

(食用菌根性きのこ、およびその栽培)
Proceedings of the Second International Conference on Edible Mycorrhizal Mushrooms Christchurch, New Zealand 2001
価格5,620円(税込み、送料別)
(菌根性きのこの栽培や菌根菌の生態に関心を持つ方は必携)

英語。CD-ROM。
2001年に開催された食用菌根性きのこ国際学会のCD-ROM論文集。
1章Introductory Papers, 2章Cultivation of Edible Mycorrizal Mushrooms, 3章Molecular, Taxonomic and Physiological Studies, 4章Ecological Studiesの4章立て。
圧倒的に多いのがトリュフの栽培や生態に関する論文。マツタケについての論文も何篇かある。日本の菌根菌研究者の論文も多い。
注目はスェーデンDaniel, Eric氏のCurrent research on matsutake in Sweden(スェーデンのマツタケ研究の現状)題する論文。内容は、遺伝子分析の結果Tricholoma nasueosumはT. matsutakeと同種であることがわかった、T. nasueosumはT. matsutakeより命名が古く名前の優先権があるが、植物命名規約第14条適用しT. matsutakeを維持することなど。遺伝子分析は、T. matsutake日本産4および韓国産1標本、T. nasueosumスェーデン産4標本、およびT. caligatum1標本に対し行い、類似度を計算している。

筆者の好きなトリュフ関連では、1章にひとつ(タイトル略)、2章にMycorrhizal fungi competing with Tuber melanosporum Vitt. in cultivated truffle beds in north-eastern Spain(スペイン東北部で観察されたトリュフ栽培床でのT, melanosporum:ペリゴードの黒トリュフと呼ばれる黒トリュフの最上級種、と競争する菌根菌)。Problem and expectations with the cultivation of Tuber magnatum(ピードモントの白トリュフと呼ばれる全トリュフ中の最上級種、T. magnatumの栽培上の問題点と期待)、Scandinavian black truffles–distribution and habitat(スカンジナビアの黒トリュフ-分布と発生環境)、などなど書き切れないほどのトリュフ関連の論文を満載する。

A_Mycological_Emglish-Latin_Glossary.jpg
3.“新紹介”
Cash, E.K. (1965)
「A Mycological English-Latin Glossary」

(英語-ラテン語菌学用語集) Mycological Memoir No. 1 
米国菌学会とニューヨーク植物園との共同出版。
価格2.600円(税込み、送料別)
(菌類の学名に関心のある方にお勧め。新種記載時のラテン語の記載文を書こうとする方は必携)

15.5x23.0cm。152ページ。ペーパーバック。
40年前の出版のため表紙は黄色く変色する。しかし上質紙を使用した中は問題なし。
4月はラテン語の学名を新造しようという方のために書かれたRadcliffe-Smith, A. (1998)「Three-Language list of botanical name components」 (植物学名の構成要素語三カ国語リスト)価格2.940円(在庫切れ、追加注文中)を紹介した。今月は、ラテン語の記載文を書くための英語-ラテン語菌学用語辞典として編纂された本書を紹介する。
本書は対象を菌類に絞っているので採録した菌類用語は本書のほうが圧倒的に多い。ただし、記載文を書くための参考書なので英語からラテン語への一方向の訳だけの辞書。近く絶版になる可能性が高そうなので注文を急がれたい。

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佐野書店 佐野悦三

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