イタリアのテングタケ属

Il_Genere_Amanita_in_Italia.jpg
Traverso, N. (1998)
Il Genere Amanita in Italia
(イタリアのテングタケ属)

参考価格 5,300円(税込み、送料別) 在庫切れ(入手不可)
イタリア語。17x24cm。182ページ。ソフトバック。原色写真、原色図、線画など多数。
 イタリア産Amanita(テングタケ属)87種・変種を豊富な原色写真・原色図・顕微鏡図を使い詳細解説する。形態的特徴をよく捉えた原色写真は、鮮明でまことに美しい。さらにRebaudengo氏のこれまた美しい水彩原色図が10図添えられている。付録にこれら87種・変種の形態的特徴を基にした分岐図が付く。この分岐図はテングタケ属の分類体系を理解するために大変役立つ。
 本書の特徴は、前半のテングタケ属の形態的特徴の解説にある。分類に重要な成菌の形態的特徴は、卵型の幼菌のどの部分がより多く成長し、どの部分がより少なく成長したかで生じることを図を使い、分かりやすく解説する。一口にツバがないといっても、①ツバの元であるpartial veil(内被膜)が柄に薄片状に残り一見ツバないように見える、②カサのヘリに付着するため柄にはツバがないように見える、あるいは、③ツボの中に明確にあるいは痕跡として内被膜が固着して残るので柄にはツバがないように見える、など原因が各種あることがわかる。カサのイボの有無やその形の違いもuniversal veil(外被膜)の性質の違いによって生じることが解説されている。
分類学は暗記ものだと嫌う方(小生もその一人)が多いが,本書のように形態的特徴が生じる原因にまで溯って解説すれば、より多くの人たちが関心を持つに違いない。その意味でお勧めの図鑑である。
なお、全ヨーロッパに産するテングタケ属を含むテングタケ連のモノグラフ的図鑑として「ヨーロッパの菌類第9巻 テングタケ連 」がある。
2013年10月8日からの訪問者数
プロフィール

佐野書店 佐野悦三

最近の記事
ブログ内検索
カテゴリー
月別アーカイブ
リンク
RSSフィード