新刊:Monograph of Orbiliomycetes (Ascomycota)
在庫切れ、追加中
博物館のボランティア研究者がこんなに凄い専門図鑑を出版できるのかと感動!
500種弱の解説に1千8百ページ近くを費やしたことからも本書の解説の精緻さがうかがえる。
本書がアマチュア研究者の皆様へのエールになることを祈ります!
第一著者のH.O. Baral(バラル)さんは、35年の長きにわたりチャワンタケの仲間、なかでもHelotiales(ビョウタケ目)とOrbiliales(オルビリア目)を研究してきたそうだ。2万を越える標本を顕微鏡観察した結果、乾燥標本では得られない生標本にのみ観察できる分類形質があることを再発見した(昔、フランスのチャワンタケ研究の大家エミール・ブディエが気づいていた)。バラルさんはこれをVital Taxonomy (バイタル分類法)と名付け、精力的に生標本の光学顕微鏡観察と記録を続けてきた。
大学で菌類学を学んだEvi Weberさんは、ずっと菌類に関係する仕事を続け、今は菌類学専門誌「Mycological Progress」の編集主任をしている。
10代のころから菌類に興味を持ち続けているGuy Marsonさんは、鉄道会社を退職後、本格的に菌類研究に取り掛かり、2011年からは博物館の設備を使い遺伝子分析に取り組んでいる。
これら三人の長年の研究が本書に実を結んだ。
本書には、遺伝子分析の結果と形態形質との関連 (例えば、塩基配列の違いは少ないが、形態形質には大きな違いがあり、さらにその間を埋める連続した形態形質の変化がある。塩基配列に大きな違いがあるが、形態形質の違いは少ない) を種の区別と絡めてどう解釈するか、また解釈したか、塩基配列表も載せて分類群ごとに解説する部分がある。遺伝子分析の各種論文を読み込み、加えて自分たちでもタイプ標本を含む多くの標本の遺伝子分析を行い、さらに万を越す生標本を顕微鏡観察した著者ならではの解釈は興味深い。
この分類群に興味を持つ・持たないにかかわらず、すべてのアマチュア研究者の皆さんの参考になると思いますので一読をお勧めする。
(本書の存在を教えていただいた国立科学博物館のT.H.先生に心から感謝します)
ご注文は、こちらから: 「ご注文メールフォーム」)(右上欄外にもあります)

[第1部表紙] [第2部表紙]
Baral, Hans-Otto, Evi Weber & Guy Marson (2020)
「Monograph of Orbiliomycetes (Ascomycota) based on Vital Taxonomy Part 1 & II」
(バイタル分類法に基づくオルビリア菌綱(子嚢菌門)モノグラフ、第1部・2部)
1組(2冊)参考税込32,180円(入出荷時決定)、送料:ゆうパックスマホ割80サイズ、
在庫切れ、追加中(4月初旬入荷予定)
ゆうパックスマホ割80サイズ:近畿・北陸・東海・中国・四国920円、関東・信越・九州1020円、東北1130円、沖縄1450円、北海道1570円
英語、A4サイズ、第1部・2部合計1768ページ、多数の生態/顕微鏡写真・顕微鏡図・分布図・各種表、ハードカバー
本書は、著者たちの30年にわたるチャワンタケの仲間研究の成果。
2万を越える生きた標本の光学顕微鏡観察と遺伝子分析の結果をもとに、Orbiliomycetes(オルビリア菌綱)に1目、1科、10属(うち新属4)、474種(うち無効な新種記載の有効化記載331、新組合せ38,新種4)を認め、多くのエピタイプ、レクトタイプ、ネオタイプを指定した。415種が含まれるオルビリア属には3亜属、8節、30系を認めた。

[塩基配列表と系統樹] [形態形質表] [塩基配列表と検索表]

[種の解説頁1] [種の解説頁2] [種の解説頁3]
[下は一頁拡大画像]

備考:
(1)モノグラフ:生物学の場合、特定分類群の全種を網羅して分類学的に検討し、記載した総説論文。新種記載をも含むことが珍しくない。(Wikipedia)
(2)Vital Taxonomy (バイタル分類法):第一著者のH-O Baral さんが提唱する。 乾燥標本ではなく、生の新鮮な標本を顕微鏡観察し、得られた形質に主眼を置いて分類する方法。乾燥標本では得られない生標本にのみ観察できる特徴的な分類形質が把握できるという。もちろん、遺伝子分析も並行して行われる。
博物館のボランティア研究者がこんなに凄い専門図鑑を出版できるのかと感動!
500種弱の解説に1千8百ページ近くを費やしたことからも本書の解説の精緻さがうかがえる。
本書がアマチュア研究者の皆様へのエールになることを祈ります!
第一著者のH.O. Baral(バラル)さんは、35年の長きにわたりチャワンタケの仲間、なかでもHelotiales(ビョウタケ目)とOrbiliales(オルビリア目)を研究してきたそうだ。2万を越える標本を顕微鏡観察した結果、乾燥標本では得られない生標本にのみ観察できる分類形質があることを再発見した(昔、フランスのチャワンタケ研究の大家エミール・ブディエが気づいていた)。バラルさんはこれをVital Taxonomy (バイタル分類法)と名付け、精力的に生標本の光学顕微鏡観察と記録を続けてきた。
大学で菌類学を学んだEvi Weberさんは、ずっと菌類に関係する仕事を続け、今は菌類学専門誌「Mycological Progress」の編集主任をしている。
10代のころから菌類に興味を持ち続けているGuy Marsonさんは、鉄道会社を退職後、本格的に菌類研究に取り掛かり、2011年からは博物館の設備を使い遺伝子分析に取り組んでいる。
これら三人の長年の研究が本書に実を結んだ。
本書には、遺伝子分析の結果と形態形質との関連 (例えば、塩基配列の違いは少ないが、形態形質には大きな違いがあり、さらにその間を埋める連続した形態形質の変化がある。塩基配列に大きな違いがあるが、形態形質の違いは少ない) を種の区別と絡めてどう解釈するか、また解釈したか、塩基配列表も載せて分類群ごとに解説する部分がある。遺伝子分析の各種論文を読み込み、加えて自分たちでもタイプ標本を含む多くの標本の遺伝子分析を行い、さらに万を越す生標本を顕微鏡観察した著者ならではの解釈は興味深い。
この分類群に興味を持つ・持たないにかかわらず、すべてのアマチュア研究者の皆さんの参考になると思いますので一読をお勧めする。
(本書の存在を教えていただいた国立科学博物館のT.H.先生に心から感謝します)
ご注文は、こちらから: 「ご注文メールフォーム」)(右上欄外にもあります)


[第1部表紙] [第2部表紙]
Baral, Hans-Otto, Evi Weber & Guy Marson (2020)
「Monograph of Orbiliomycetes (Ascomycota) based on Vital Taxonomy Part 1 & II」
(バイタル分類法に基づくオルビリア菌綱(子嚢菌門)モノグラフ、第1部・2部)
1組(2冊)参考税込32,180円(入出荷時決定)、送料:ゆうパックスマホ割80サイズ、
在庫切れ、追加中(4月初旬入荷予定)
ゆうパックスマホ割80サイズ:近畿・北陸・東海・中国・四国920円、関東・信越・九州1020円、東北1130円、沖縄1450円、北海道1570円
英語、A4サイズ、第1部・2部合計1768ページ、多数の生態/顕微鏡写真・顕微鏡図・分布図・各種表、ハードカバー
本書は、著者たちの30年にわたるチャワンタケの仲間研究の成果。
2万を越える生きた標本の光学顕微鏡観察と遺伝子分析の結果をもとに、Orbiliomycetes(オルビリア菌綱)に1目、1科、10属(うち新属4)、474種(うち無効な新種記載の有効化記載331、新組合せ38,新種4)を認め、多くのエピタイプ、レクトタイプ、ネオタイプを指定した。415種が含まれるオルビリア属には3亜属、8節、30系を認めた。



[塩基配列表と系統樹] [形態形質表] [塩基配列表と検索表]



[種の解説頁1] [種の解説頁2] [種の解説頁3]
[下は一頁拡大画像]






備考:
(1)モノグラフ:生物学の場合、特定分類群の全種を網羅して分類学的に検討し、記載した総説論文。新種記載をも含むことが珍しくない。(Wikipedia)
(2)Vital Taxonomy (バイタル分類法):第一著者のH-O Baral さんが提唱する。 乾燥標本ではなく、生の新鮮な標本を顕微鏡観察し、得られた形質に主眼を置いて分類する方法。乾燥標本では得られない生標本にのみ観察できる特徴的な分類形質が把握できるという。もちろん、遺伝子分析も並行して行われる。