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「新分類採用の図鑑(2)」

「新分類採用の図鑑(2)」
[新分類を採用しても学名が違うこともある]
新分類採用の3文献:
文献(1)Kibby, Geoffrey (2017)「Mushrooms and Toadstools of Britain & Europe, Vol. 1」(イギリスとヨーロッパのきのこ第1巻)
文献(2)城川四郎(著) ・神奈川キノコの会(編)(2017/5) 「検証 キノコ新図鑑」、
文献(3)工藤伸一(2017/9)「青森県産きのこ図鑑」

例えば、Craterellus cinereus/Cantharellus cinereus (和名:アクイロウスタケ)を見てみよう。
属名:
文献(1)Craterellus cinereusで、Craterellus(クロラッパタケ属)
文献(2)Cantharellus cinereusで、Cantharellus(アンズタケ属)
文献(3)Cantharellus cinereusで、Cantharellus(アンズタケ属)

日本の文献は、(2)も(3)も学名は英国キュー植物園が管理するIndex Fungorumが絶対のようだ。属をCantharellus(アンズタケ属)とする。文献(2)は、「本種は、クランプがないのでクロラッパタケ属(Craterellus)とする見解もあるが、Index Fungorum、日本産菌類集覧はアンズタケ属Cantharellusとして扱うのでそれに従う」と、おかしいけど仕方なく採用するのだというニュアンスの説明さえ加える。

一方、キュー植物園のおひざ元、英国で出版された文献(1)は、著者が英国菌学会が出版する「Field Mycology」の責任編集者だ。本種については、Cantharellales(アンズタケ目)の章でCantharellaceae(アンズタケ科)の3属、Cantharellus、Craterellus、Pseudocraterellusの違いを丁寧に解説し、属をCraterellus(クロラッパタケ属)に置く。この丁寧な解説を読むとCraterellus cinereusが正解かな?と思う。Index Fungorumの学名は時代に遅れることもあるようだ。

和名:
文献(2)(3)ともアクイロウスタケ

「新分類採用の図鑑(1)」
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