予告:Agaricus of North America(北米のハラタケ属)

予告
7月末出版、7月末入荷
Agaricus-of-North-America.gif
Kerrigan, Richard W. (2016)
「Agaricus of North America」(北米のハラタケ属)

価格:入荷時決定、納期7月末入荷
英語、ハードカバー
40年におよぶ著者の研究の集大成。分子系統も含め、最新の研究成果を盛り込み、たくさんの原色写真とともに、北米産ハラタケ属について解説する。検索表も付きフィールドガイドとしても役立つ。

予告:「Funghi Ipogei」 (地下生菌)

7月末入荷予定

2015年出版
Funghi_Ipogei_Lariani.jpg Funghi_Ipogei_Lariani2.jpg
Sarasini, M., A. Bincoletto & A. De Vito (2015)
「Funghi Ipogei - Catalogo illustrato delle specie della Brianza, dei territori Lariani e delle zone limitrofe」
(地下生菌:ブリアンツア、ラリアリおよびその近隣産の種の図鑑)

価格:入荷時決定、納期7月末ごろ入荷
イタリア語、120ページ、原色写真180、ペーパーバック
イタリア北部、ミラノの北にあるBrianzaとその近傍地域の地下生菌120種を、原色生態写真と原色顕微鏡写真180枚ををつけ解説する。
分類は出版段階の最新の系統分類を採用する。
著者の一人Mario Sarasini、地下生菌基本書の「Funghi Ipogei d’Europa」(ヨーロッパの地下生菌)の著者の一人。
「Funghi Ipogei d’Europa」(ヨーロッパの地下生菌)は、こちら:
http://sanoshoten.blog13.fc2.com/blog-entry-34.html




予告:Mycena d'Europa Vol. 2

予約受付開始!
欄外右の「ご注文フォーム」を使ってご予約願います。

7月初旬出版、7月末入荷予定
待望のMycenaクヌギタケ属の専門図鑑第2巻!

Mycena_dEUROPA_2.jpg
Robich, G. (2016)
「Mycena d'Europa Vol. 2」 (ヨーロッパのクヌギタケ属第2巻)

価格:入荷時決定
イタリア語、検索表は英語・イタリア語併記、約800ページ、原色生態写真180、原色顕微鏡写真306、線画160.、ハードカバー
ヨーロッパ産クヌギタケ属165分類群を原色写真・顕微鏡図をつけ詳細に解説。うち、83分類群は本書により発表される新種。
クヌギタケ属を知るためには必携の書!

第1巻はこちら:
Robich G. (2003) Mycena d’Europa (ヨーロッパのクヌギタケ属)

Hebeloma (ワカフサタケ属), Fungi Europaei 14

新刊
もう本書なしではワカフサタケ属を調べることはできない。
fungi-europaei-hebeloma11.jpg 
    表紙
fungi-europaei-hebeloma21.jpg fungi-europaei-hebeloma3.jpg fungi-europaei-hebeloma4.jpg fungi-europaei-hebeloma5.jpg
左からHebeloma radicosum (ナガエノスギタケ)画像、顕微鏡写真、記載1、記載2

Beker, Henry J., Ursula Eberhardt & Jan Vesterholt (2016)
「 Hebeloma (Fr.) P. Kumm 」  Fungi Europaei Vol. 14
( 「ワカフサタケ属」 ヨーロッパの菌類第14巻

8%税込み価格16,460円、プラス送料650円(ただし東北950円、北海道・沖縄1,250円)、
納期1週間(在庫1冊
英語、17.5x24.5㎝、1218ページ、原色写真・顕微鏡写真・線画多数。ハードカバー
ヨーロッパに産するHebeloma (ワカフサタケ属)すべて84種を、分子系統樹を含めこれ以上ないほど詳細に解説する。

本書で新しく提案された分類群は、新節4、新組合せの節1、新種8。また本書で指定されたlectotype、epitype、neotypeなど タイプ指定は37種に達する。
もう本書なしではワカフサタケ属を調べることはできない。

他のHebeloma (ワカフサタケ属)文献:
Fungi of Nothern Europe Vol. 3
Vesterholt, Jan (2005) 「The genus Hebeloma」(北欧の菌類第3巻 ワカフサタケ属)

Fungi Europaei (ヨーロッパの菌類)既刊:

Fungi Europaei 1~5

FungiEuropaei_Emtoloma_orig.jpg
Noordeloos, M.E. (1992)
「Fungi Europaei Vol. 5 Entoloma s.l.」
(ヨーロッパの菌類第5巻 広義のイッポンシメジ属正編)

8%税込価格 14,400円、送料650円(ただし東北950円、北海道・沖縄1,250円)、納期1週間(在庫2冊
(イッポンシメジの仲間に興味ある方は必携)
イタリア語/英語2か国語併記。17.5x24.5cm。726ページ。ハードバック。うち原色図版88ページ。顕微鏡図多数。
 しばらく絶版であったが、続編の出版にあたりこの正編も再版された。イッポンシメジ属の第一人者、Noordeloos氏が1992年の出版時点で既知であったヨーロッパ産全種を原色図・顕微鏡図をつけて詳細解説する。1992年以降の新知見は続編に反映する。したがって、ヨーロッパ産イッポンシメジ属を知るためには、正編と続編の2冊が必要。

FungiEuropaei_Entoloma_Suppl7.jpg
Noordeloos, M.E. (2004)
「Fungi Europaei Vol. 5aEntoloma s.l. Supplemento」
(ヨーロッパの菌類第5a巻 広義のイッポンシメジ属 続編)
(この続編と正編とを合わせて1組になる)

8%税込価格 続編のみ14,950円、送料650円(ただし東北950円、北海道・沖縄1,250円)、納期1週間(在庫1冊
(イッポンシメジの仲間に興味ある方は必携)
イタリア語/英語2か国語併記。17.5x24.5cm。618ページ(pp761-1378)。ハードバック。25図版、389原色写真、102顕微鏡図。
 正編は760ページの大著であったが、この続編も618ページと劣らず大著である。ページが正編から連続していることから、この続編は、正編出版以降の新知見を主とする補遺として出版されたことがわかる。本書最大の特長は、正編に載せられた種を含む全342種(変種・品種を含めるともっと多い)の原色生態写真を載せたことである。これだけでも本書の価値はすこぶる高い。もちろん新知見に基づき属内の分類群は変更され、また検索表は全面的に書き改められ、大変使いやすくなった。新記載の新種、新変種、新組合せは48分類群に達する。英語完全併記はありがたい。

FungiEuropaei_Lepiotas.jpg
Candusso, M. & G. Lanzoni (1990)
「Fungi Europaei Vol. 4. Lepiota s.l.」(第4巻 広義のキツネノカラカサ属)

8%税込価格13,240、送料650円(ただし東北950円、北海道・沖縄1,250円)、納期1週間(在庫2冊
イタリア語、一部英語併記(Instruction, Abstract, Mterial and Methods & 検索表まで)。743ページ、うち原色図版(手書き原色図)79ページ。顕微鏡図本文中に多数。
 イタリア・フランス・スペイン・オーストリア・ハンガリー、旧チェコスロバキア・ドイツ・スイス・ベルギーなどで採集された標本、ならびに各地の標本館の標本をもとに156種、31変種、4品種を詳細解説。イタリア語による解説だけでも膨大なページにわたるため、残念なことに英語の併記は一部だけになった。 細かい特徴まできっちり描かれた原色図がすばらしい。もちろんこのシリーズの他の巻と同様、新種として発表された時のラテン語記載文を収録する。

FungiEuropaei_Tricholoma_orig+suppl.jpg
Riva, A. (2003)
「Fungi Europaei Vol. 3 Tricholoma (Fr.) Staude」
(ヨーロッパの菌類第3巻 キシメジ属)

8%税込価格 11,110円、送料650円(ただし東北950円、北海道・沖縄1,250円)、 納期1週間(在庫2冊
イタリア語。検索表のみ英語併記。17.5x24.5cm。604ページ+204ページ。原色写真・原色図版170。線画多数。ハードバック。
 本書は1988年出版の旧著に、その後の15年間のキシメジ属研究の進展を盛り込んだ追補をプラスした新版である。分類体系の基本は、旧著と同じくMarcel Bonの概念を基礎にしている。204ページにわたる追補の内容は、分かりやすく最新化された検索表、追加種の詳細記載、旧著で記載した69種を含む全87種の原色写真(一部原色図)、および旧著出版以降の参考文献リストなどからなる。
 M.E. NoordeloosおよびM. Christensen(1999)らによってTricholoma terreum(クマシメジ)のシノニムとされたT. myomyces(ハマシメジ)は、本書では独立種として認知されており、今回新たに両種の見事な原色写真が載せられており、大変参考になる。

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Munos, Jose Antonio (2005)
「Fungi Europaei Vol. 2 Boletus s.l. (excl. Xerocomus)」
(ヨーロッパの菌類第2巻 広義のイグチ類。アワタケ属を除く)
 
8%税込価格 15,740円(税込み)、送料650円(ただし東北950円、北海道・沖縄1,250円)、納期1週間(在庫2冊
(イグチ類に興味を持つ方には必携)
スペイン語、一部英語併記。18.0x24.7cm。951ページ。うち原色写真227ページ、原色図94ページ。線画本文中に多数。ハードバック。 
 ヨーロッパ産イグチ類を網羅する1千ページもの大図鑑。(アワタケ属は第8巻として出版されたのでこの巻には含まれていない)。5科12属110種を、スペイン語・英語・イタリア語の三ヶ国語で書かれた検索表、原色写真、原色図、顕微鏡図に加え、新種記載時のラテン語記載文もつけ詳細に解説する。Molecular Systematics of Boletoid Fungi(イグチ類の分子系統分類学)と題するスウエーデン農業科学大学のU. Eberhard 氏とA.F.S. Tayor氏の9ページにわたる英語の共著解説を載せ、遺伝子による最新の系統分類の情報も提供する。227ページにわたる特徴をよく捉えた原色写真がすばらしい。それ以上に94ページにわたる手書きの原色図はボタニカルアートの域に達しており見ごたえがある。線画による顕微鏡図も充実している。このFungi Europaeiシリーズは出版されるたびに、その見事さに感動する。

FungiEuropaeiVol_Agaricus_2008.jpg
Parra, L.A. (2008)
「Fungi Europaei Vol. 1 Agaricus L. - Allopsalliota Nauta & Bas.Tribu Agariceae S. Imai Part 1」
(ヨーロッパの菌類第1巻、今井三子定義によるハラタケ連、ハラタケ属-アロプサリオタ属 第1部)

Edizioni Candusso, Italy  
8%税込価格17,390円、送料650円(ただし東北950円、北海道・沖縄1,250円)、 
納期1週間(在庫3冊
スペイン語・英語完全併記。17.5x24.6cm。824ページ。526ページまでの本文中に114図。527~765ページまでに原色写真396、手描き原色図42。ハードカバー。
 定評のあるヨーロッパの菌類シリーズの第1巻ハラタケ属が全面改訂され出版された。全世界に散らばるタイプ標本や、入手できる限りの参考文献などを検討し、さらに最新の系統分類も反映させた、包括的で力のこもった専門的図鑑となった。今井三子が提案したTribe Agariceae(ハラタケ連)を採用し、この連にAgaricus(ハラタケ属), Allopsalliota, Hymenoagaricus, Micropsalliota,およびXantohagaricusの5属を認め、第1部の本書ではハラタケ属を、今後発行予定の第2部ではAllopsalliota属を扱う。第1部の本書では、総論部分でハラタケ属分類の歴史、マクロ及びミクロの形態的特長、ハラタケ属の種概念、食・毒性や栽培ほなどハラタケ属に関する全般を解説する。各論部分ではヨーロッパ産ハラタケ属35種を詳細に解説する。本文中にも図版が多いが、527ページ以降の後半部はすべて原色写真と手描き原色図に宛てられ、記載内容が目でも十分に確認できる専門的図鑑になっている。

Sanchez, L.. A. Parra (2013)
「Agaricus - Allopsalliota (Parte II ) 」、Fungi Europaei Vol. 1A 」
(ヨーロッパの菌類第1巻A、ハラタケ属-アロプサリオタ属、第2部)
http://sanoshoten.blog13.fc2.com/blog-entry-1246.html

“上記書の旧版”
FungiEuropai_Agaricuss.jpg
Cappelli, M. (1984)
「Fungi Europaei Vol. 1 Agaricus s.l.」
(ヨーロッパの菌類第1巻 広義のハラタケ属)

8%税込価格14,810、送料650円(ただし東北950円、北海道・沖縄1,250円)、納期1週間以内(在庫)
イタリア語・英語併記。560ページ、うち原色図70ページ、他に若干の白黒図
 FUNGI EUROPAEIシリーズの記念すべき第1巻。ヨーロッパ産ハラタケ属70種を詳細解説する。新種発表時のラテン語原記載、類似種との相違点など詳しく解説する。原色図は成菌・幼菌および断面図等が美しく描かれ、さらに胞子や担子器等の線画も付け加えられている。

新菌学用語集

ご注文は、「ご注文メールフォーム」、からお願いします。ブログの右上にあります。
英語文献を読むには必携!論文を書くにも必携!
新菌学用語集
日本菌学会編(2014)「新菌学用語集」 日本菌学会
価格8%税込3,780円、送料サービス
A4、199ページ、うち図版48ページ、ペーパーバック、CD1枚付き
日本菌学会が総力を挙げて編集した「新菌学用語集」。1996年出版の「菌学用語集」(旧版)に比べると、2倍を超えるページ数になった。字も大きくなり読みやすくなった。
なかでも巻末の48ページにおよぶ図版は、今回新たに作成されたものだ。“ 百聞は一見にしかず ”のことわざ通り、図は用語の理解に大変役立つ。
学問の進展に合わせ新しい用語も数多く収録された。たとえば、英語=日本語の部の“D”の項では、旧版では見出し語253語に対し、この新版では369語と大幅に増えた。なかでもDNAが頭に付く語では、旧版8語に対し、新版は15語と約2倍なっている。

菌類・きのこの基本書中の基本書(分類関係・和書):
勝本謙著、勝本謙・安藤勝彦入力編集(2010)『日本産菌類集覧』
日本菌学会編(2014)『新菌学用語集』 (本書)
池田良幸(2013)『新版北陸のきのこ図鑑』
池田良幸(著)、橋屋誠・糟谷大河(校閲)(2014)『追補 北陸のきのこ図鑑 付石川県菌蕈集録』
菌類・きのこの基本書中の基本書(分類関係・洋書):
『Dictionary of the Fungi, 10th Edition, Hard cover』 (菌類辞典第10版)
『Illustrated Dictionary of Mycology, Second Edition』 (図解菌学辞典第2版)
『Fungal Families of the World』 (世界の菌類の諸科)
『Fungi of Switzerland』 (スイス菌類図鑑)

価格表示が5%消費税のままのものがございます。
消費税8%への対応については3月7日ブログをご覧願います。

ご迷惑をおかけします

回復が遅く退院が7月末ごろに延びる見込みです。皆様には大変ご迷惑をおかけし申し訳ありません。

家内が肩を痛め4月下旬、入院・手術し、病院で療養中です。思ったより大変で退院は6月下旬と予想しています。
この間、店主も雑用が多く佐野書店の仕事にまでなかなか手が回りません。ご迷惑をおかけしますが、ご容赦願います。

清水大典冬虫夏草原図複製

清水大典冬虫夏草図1  清水大典冬虫夏草図2  清水大典冬虫夏草図3

[日本冬虫夏草の会発足20周年記念]
日本冬虫夏草の会編(2000)
「清水大典冬虫夏草原図複製」
、日本冬虫夏草の会
特別販売価格:8%税込36,000円 (一般販売価格50,000円+税)、
送料 650円、ただし東北950円、北海道・沖縄1,250円、納期:2週間
A4判。原色複製画310枚+発刊の辞と目録11ページ。桐箱入り。600組限定作成。番号入り。

 清水大典氏の超細密でしかも美しい冬虫夏草図の原図複製画310枚を桐箱に収める。妖しく神秘的な冬虫夏草を、写真を越える正確で細密な描写、鮮な色彩で描く。学術図鑑の価値に加え、美術品複製としての価値もある。日本冬虫夏草の会発足20周年の記念出版。

宮崎のきのこ

7月12日まで特別価格!
宮崎のきのこ表紙 宮崎のきのこ2 宮崎のきのこ3 宮崎のきのこ4
黒木秀一(2015)「宮崎のきのこ」 鉱脈社
期間特価8%税込み2,050円、(8%税込定価2,160円)、送料サービス
納期1週間(在庫)
B6、247ページ、原色写真多数、ペーパーバック、カバー付
著者黒木秀一氏は、1997年宮崎県総合博物館の植物担当の学芸員に就任されたことをきっかけに菌類の調査・研究を始められ、米国テキサス州と日本に分布するキリノミタケの調査を続けられている。
本書は、18年にわたる氏の調査・研究の成果だ。生態環境別に「人里」、「照葉樹林(里山)」、「照葉樹林(山地)」、「針葉樹林」、「ブナ林」、「海岸部」の6章、さらの氏の得意とする「宮崎のきのこ民俗誌」の1章を設ける。宮崎県産きのこ合計136種を著者の実体験をもとにやさしい語り口で解説する。
特に、幻のきのこと称されるキリノミタケには宮崎県産に5ページ、テキサスの原産地調査に5ページ、合計10ページをあてる。日本と米国、はるか離れた隔離分布種だが、DNA分析結果は同一種を示す。
著者の調査によれば、宮崎の照葉樹林には熱帯性の様々なきのこが発生する。きのこ好きの皆様方には、本書を手に取りそのことをぜひ実感していただきたい。20ページを費やす「宮崎のきのこ民俗誌」も大変興味深い。

「日本産菌類集覧」

日本菌学会関東支部のご協力を得て、特別価格で販売することになりました。

現在在庫切れ。関東支部に追加をお願いしています。

ご注文は、「ご注文メールフォーム」 からお願いいたします。
日本産菌類集覧
日本菌学会関東支部創立20周年記念
勝本謙著、勝本謙・安藤勝彦入力編集 (2010)
「日本産菌類集覧」
、日本菌学会関東支部、B5版、1197ページ、

普及版(定価8%税込8,640円):
(菌学普及を推進したいという日本菌学会関東支部のご意思により実現)
 特別価格8%税込600円(繰り返します600円です)+送料680円(ただし東北950円、北海道沖縄1250円)

現在、在庫切れ。関東支部に追加をお願いしています。

豪華版(函入り、クロス装、ハードカバー):
 価格 8%税込16,200円+送料680円(ただし東北950円、北海道沖縄1250円)
 在庫7冊
 
“カビや植物病原菌に係わる方には必携の文献”
 山口大学名誉教授で「菌学ラテン語」の著者としても知られる故勝本謙先生の力作「日本産菌類集覧」です。
  2008年までに報告された日本産の全菌類3千81属、1万2千種を網羅します。収載する項目は、学名、それが正名か裸名か、報告論文の著者・論文名・雑誌名、基質などのhabitat、産地、標本番号などのほか、和名のあるものは和名とその命名者です。

“きのこに熱心な方にも必携の基本書”
“和名と学名をつなぐ辞書” 
 たとえば“キニガイグチ”という和名のきのこがあります。この和名は、マツタケのように古くからある名前でしょうか?それとも誰かが新しくつけた名前なのでしょうか?また学名はなんというのでしょうか? 

 『新版北陸のきのこ図鑑』 178ページには “811 キニガイグチ(黄苦猪口) Tylopilus balloui (Peck) Singer var. balloui (balloui→献名)”とあります。さらに、末尾には“本種をRubinoboletus属、Gyroporaceae に所属させる説もある”と書かれています。(“本種を・・・”は、新版で追記されました。ハードカバーの元版にはありません)

 『新版北陸のきのこ図鑑』からは、キニガイグチという名は、黄苦猪口という意味であること、学名がTylopilus balloui (Peck) Singer var. balloui であることは分かりました。しかし、和名の由来が分かりません。さらに、本種をRubinoboletus属、Gyroporaceae に所属させる説もある”とはどういうことなのでしょうか?

 そこでこの『菌類集覧』を見てみましょう。巻末の和名索引で“キニガイグチ”を引くと、874ページとあります。874ページを見ると、Rubinoboletus balloui (Peck) Heinem. & Rammmeloo, Bull. Jarden. Bot. Natl. Belg. 53:295, 1983, var balloui {"ballouii"] キニガイグチ(青木 実)とあり、さらに三本線のイコールでTylopilus balloui (Peck) Singer, An. Midl. Naturalist 37:104,1947. (滋賀大学紀要22:67,1972-"ballouii"; 原色新図鑑Ⅱ:38,1989-"ballouii")と書かれています。

 これらの『菌類集覧』記述から、本種は、1947年にSinger先生がTylopilus ballouii(ballouiが正しい)(Peck) Singer として報告し、1983年にHeinem.とRammmelooたちにより、属がTylopilusからRubinoboletusに変更されたことが分かります。また、和名キニガイグチの命名者が『青木図版』で知られる青木実氏であること、1972年に本郷先生によりキニガイグチ、Tylopilus ballouiiとして『滋賀大学紀要』で報告され、さらに1989年には『原色新日本菌類図鑑Ⅱ』にも同名で載せられたことなどもわかります。

 このように、『菌類集覧』では、学名の著者名と出典、和名の命名者および国内の主要文献、さらに学名の変遷まで知ることができます。“和名だけでは明確でないきのこが、本書により、どんなきのこを指すのか明確になる”、本書の価値はそこのあります。ぜひ本書を座右に備えてください。

菌類・きのこの基本書中の基本書(分類関係・和書):
『国際藻類・菌類・植物命名規約(メルボルン規約)[日本語版]』
勝本謙著、勝本謙・安藤勝彦入力編集(2010)『日本産菌類集覧』
日本菌学会編(2014)『新菌学用語集』 (本書)
池田良幸(2013)『新版北陸のきのこ図鑑』
池田良幸(著)、橋屋誠・糟谷大河(校閲)(2014)『追補 北陸のきのこ図鑑 付石川県菌蕈集録』
菌類・きのこの基本書中の基本書(分類関係・洋書):
『Dictionary of the Fungi, 10th Edition, Hard cover』 (菌類辞典第10版)
『Illustrated Dictionary of Mycology, Second Edition』 (図解菌学辞典第2版)
『Fungal Families of the World』 (世界の菌類の諸科)
『Fungi of Switzerland』 (スイス菌類図鑑)
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